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2025.11.11
不動産豆知識
安藤

賃貸オフィスの共用部のチェックポイントは? 内見で確認するべき点を解説

賃貸オフィスを選ぶ際、多くの人が立地や賃料、専有スペースの設備に注目しがちですが、実は「共用部」もオフィスの快適さを左右する重要なポイントです。共用部の清潔さや管理の行き届き具合は、企業の第一印象や従業員の働きやすさ、さらには来客対応の印象にも直結します。

 

本記事では、オフィス選びで見落とされがちな共用部のチェックポイントや、建物管理・利用ルールを確認する際の注意点を分かりやすく解説します。

 

この記事で分かること

● 賃貸オフィスの共用部が企業イメージや働く環境に与える影響

● 内見時に確認すべき共用部の具体的なチェックポイント

● 清掃・セキュリティ・利用ルールなど建物管理体制の見極め方

 

賃貸オフィス選びでは共用部のチェックも重要

 

オフィス選びでは、立地や賃料、専有部の間取りといった条件に目が向きがちですが、エントランスや廊下、トイレといった共用部のチェックも欠かせません。共用部は来客や従業員が日常的に利用する空間であり、企業の印象や働く環境の質に大きく影響します。

 

ここでは、賃貸オフィス選びにおいて共用部のチェックが重要な3つの理由を紹介します。

 

企業のイメージに直結する

 

共用部は、来客が最初に目にする「会社の顔」です。

 

エントランスやエレベーターホール、廊下などが清潔で整っていると、企業全体に対して「信頼できる」「しっかり管理されている」という良い印象を与えます。反対に、床の汚れや照明の不具合、古びた内装が目立つと、会社の印象まで損なう恐れがあります。

 

特にトイレなどの水回りは、来客にとって印象に残りやすい場所です。男女問わず清潔感が保たれていることが重要ですが、特に女性の来客や従業員にとっては、清潔で快適なトイレ環境が「顧客への配慮」や「企業の品格」を感じさせる要素にもなります。

 

共用部が整ったオフィスは、訪れる人に安心感と信頼感を与える大きなポイントとなります。

 

従業員のモチベーションに影響する

 

共用部の清潔さや設備の充実度は、従業員の働く意欲にも直結します。

 

きれいなトイレや明るい廊下、清潔な休憩スペースなどは、従業員がリフレッシュしやすい環境を作り出します。小さなことのように思えますが、こうした良い環境の積み重ねが働きやすさや会社への満足度を高める要因となるのです。

 

また、快適な共用空間は従業員のエンゲージメントを高める効果もあります。自分の働く場所に誇りを持てるようになることで、職場への定着率向上にもつながるでしょう

 

ビルの管理体制を判断できる

 

共用部の状態は、そのビルの管理体制を見極めるためのバロメーターともいえます。

 

● エントランスや廊下の清掃が行き届いているか

● 照明が切れたまま放置されていないか

● 空調やエレベーターが適切に整備されているか

 

上記のような点を確認することで、管理会社の対応姿勢を推測できます。

 

たとえ設備が古くても、日常的に清掃や点検がされていれば、管理体制がしっかりしている証拠です。逆に、埃がたまっていたり、トイレの設備が壊れたまま放置されていたりする場合は、いくら設備自体が新しいものであっても、数年後にトラブルになるリスクがあります。

 

共用部の管理は基本的に貸主側の責任ですが、入居企業にとっても快適な業務環境に直結するため、内見時には必ず細部まで確認しましょう。

 

内見で見ておきたい賃貸オフィス共用部のチェックポイント

 

では、オフィスの内見に当たり、具体的に共用部のどのような点をチェックしておけば良いのでしょうか。ここでは、賃貸オフィスを検討する際に確認しておきたい共用部の代表的なポイントを紹介します。

 

エントランス・受付

 

エントランスは来客が最初に目にする場所であり、企業の第一印象を左右します。

 

清掃が行き届いていて明るく清潔かどうか、古さや劣化が目立たないかを確認しましょう。また、セキュリティ体制も重要な要素です。オートロックの有無、受付の常駐状況、警備員の配置など、入館管理がどのように行われているかを確認してください。

 

さらに、会社名を表示できるサインボードやテナント掲示板があるか、スペースが十分に確保されているかも忘れずにチェックしておきましょう。

 

エレベーター・廊下

 

オフィスビルでは、エレベーターや廊下の快適さが日々のストレスに直結します。

 

まず、入居テナント数に対してエレベーターの台数が十分かを確認します。特に朝の出勤時間帯や昼休みなど、混雑しやすい時間帯に利用状況を確認できると安心です。

 

また廊下やエレベーターホールが清潔に保たれているか、照明が切れていないか、エレベーターの動作がスムーズで異音がないかといった点もチェックしましょう。これらはビルの管理状態を見極める上で重要な判断材料となります。

 

トイレ

 

トイレは共用部の中でも、管理体制が顕著に表れやすい場所です。

 

清掃が行き届いているか、悪臭がないか、備品がきちんと補充されているかを確認しましょう。温水洗浄便座やハンドドライヤー、十分な個室数があるかどうかも快適性を左右します。

 

またトイレが自社専用か、他テナントとの共用かによって利便性が変わるため、契約前に必ず確認しておくことが重要です。特に共用の場合は、他社の利用マナーも入居後の快適性に影響します。

 

給湯室

 

給湯室は従業員が日常的に利用する場所であり、清潔さが職場環境の印象を大きく左右します。シンクやカウンター周りが清潔か、換気が行き届いているか、冷蔵庫や電子レンジの設置スペースがあるかを確認しましょう。

 

こちらもトイレ同様、自社専有か共用かを事前に確認しておく必要があります。共用の給湯室の場合、利用ルールや清掃体制が明確に決まっているかもチェックポイントです。

 

共用会議室・ラウンジ

 

近年のオフィスビルでは、入居企業が共同で利用できる共用会議室やラウンジを備えている物件も増えています。利用できるかどうか、予約方法や利用料金、予約の取りやすさを確認しましょう。また、Wi-Fi環境やプロジェクター、ホワイトボードなどの設備が整っているかも重要です。

 

快適な共用スペースがあるビルは、来客対応や社内ミーティング、従業員の休憩などに活用でき、利便性と満足度を高めるポイントになります。

 

駐車場・駐輪場

 

車や自転車で通勤する従業員がいる場合、駐車場や駐輪場の有無も忘れずに確認しましょう。台数に余裕があるか、月額料金や利用条件、契約可能台数を事前に把握しておくことが大切です。

 

また、駐車場や駐輪場が整理整頓されているか、ごみや落ち葉などが放置されていないかなど、清掃状況をチェックすると管理体制の良し悪しも見えてきます。

 

喫煙所

 

喫煙者がいる企業では、喫煙所の有無や場所も重要な確認ポイントです。ビル内に専用の喫煙スペースがあるか、屋外の場合は雨天時の利用が可能か、換気設備が整っているかを確認しましょう。

 

一方で、非喫煙者の立場からも考え、煙や臭いがオフィス内や通路に流れ込まない構造かどうかを見ておくことが大切です。

 

清潔で換気の良い喫煙所は、利用者のマナー維持にもつながり、快適な職場環境の一部として機能します。

 

建物の管理体制や利用ルールも要チェック

 

賃貸オフィスを選ぶ際には、立地や間取り、賃料だけではなく建物の管理体制や利用ルールも慎重に確認することが大切です。いくら内装が整っていても、管理が行き届いていないビルでは、快適なオフィス運営が難しくなります。

 

ここでは、契約前にチェックしておきたい主なポイントを紹介します。

 

清掃・メンテナンスの頻度

 

まず確認すべきは、共用部の清掃と設備のメンテナンス体制です。

 

エントランスや廊下、トイレなどの共用部が定期的に清掃されているかを見れば、ビル全体の管理レベルが分かります。清掃が不十分だと、来客への印象を損なうだけではなく、社員のモチベーション低下にもつながります。

 

また、エレベーター・空調・給湯設備などの保守点検が計画的に実施されているかも重要な確認事項です。故障が頻発するビルでは、業務が中断するリスクがあります。

 

さらに、管理会社の対応スピードやトラブル解決の姿勢も見極めましょう。信頼できる管理会社がついているかどうかで、入居後の安心感が大きく変わります。

 

セキュリティ体制

 

オフィスビルの安全性を左右するのが、セキュリティ体制です。オートロックの有無、警備員の常駐状況、監視カメラの設置場所などを確認し、外部からの不正侵入を防げる仕組みが整っているかをチェックしましょう。

 

さらに、各フロアや個別オフィスへの入退室管理システムの有無も確認ポイントです。セキュリティカードや顔認証システムが導入されているビルであれば、社員の安全と機密情報の保護につながります。

 

また火災報知器や消火設備、避難経路など、災害時の安全対策も忘れずに確認しましょう。非常時の対応マニュアルが整っているかも、安心して入居できるかどうかの目安になります。

 

出入りできる時間帯

 

ビルによっては、夜間や休日の出入りに制限がある場合があります。深夜残業や休日出勤が発生する企業では、24時間利用が可能か、またはセキュリティカードで時間外入退館ができるかを事前に確認しておきましょう。

 

営業時間外に出入りする場合、照明や空調が利用できないこともあるため、設備の使用制限も含めて確認が必要です。自社の勤務スタイルとビルの運用時間が合わない場合、業務効率に支障をきたす可能性があります。

 

その他の利用ルール

 

共用会議室やラウンジなどの共用施設がある場合は、利用時間や予約方法、料金、マナーなどのルールを確認します。利用者のマナーが守られているかどうかも、内見時に確認しておくと安心です。

 

また、内装工事を行う際には「建築協定」や「ビル独自の規定」がある場合もあります。壁の色や看板デザイン、照明変更などに制限があると、理想のオフィスを実現できない可能性があります。事前に管理会社に確認し、どこまで自由に工事できるかを把握しておきましょう。

 

まとめ

 

オフィス選びでは室内条件だけではなく、共用部や建物管理の質が事業運営の快適さに直結します。清掃頻度やメンテナンス体制、セキュリティ、出入りルール、看板表示の可否などをきちんと確認しておくことで、入居後のトラブル回避につながります。

 

共用部は来客の第一印象や従業員の満足度にも影響を与えるため、内見時には細部まで目を配り、契約書との整合性を確認することが重要です。こうしたポイントを踏まえて、安心して長く使えるオフィスを選びましょう。

 

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