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2024.10.3
不動産豆知識
安藤

賃貸オフィスの探し方ガイド|種類・流れ・コツを徹底解説

賃貸オフィスの探し方のコツは、オフィス物件の種類ごとの特徴を理解し、自社のニーズに合わせて選択することです。契約の前に設備を隅々までチェックし、将来を見越した選び方をすることも大切です。本記事で、賃貸オフィスの探し方について詳しくまとめました。

 

オフィスの賃貸物件を探す際は、どのようなポイントを押さえておけば良いのでしょうか。オフィスは居住用の物件とは、確認するべきポイントが異なるため、事前に理解した上で物件探しをしましょう。

 

本記事では、オフィスの賃貸物件の探し方とそのコツを詳しく解説します。初めてオフィス物件を探す方は、ぜひ参考にしてください。

 

オフィス物件の種類・特徴

 

賃貸オフィスを探すに当たり、まずはオフィス物件の種類を押さえておきましょう。オフィス物件には、主に7つの種類があります。

 

● 賃貸オフィス

● レンタルオフィス

● シェアオフィス

● バーチャルオフィス

● サテライトオフィス

● セットアップオフィス

● インキュベーションオフィス

 

各オフィス物件への理解を深めることで、自社のニーズに合わせた物件選びが可能になるでしょう。以下で、それぞれのオフィス物件の特徴をまとめました。

 

賃貸オフィス

 

賃貸オフィスは、賃貸契約を結んで借りるオフィスです。一般的な賃貸住宅と同じく、契約を交わした不動産会社に毎月の賃料を支払います。賃料に加え、入居時には敷金や礼金、保証金、仲介手数料を支払うのが基本です。

 

レンタルオフィス

 

レンタルオフィスは、デスクや椅子、インターネット環境など業務に必要な最低限の設備があらかじめ備わっているオフィスです。専用ワークスペースや個室の他、共用で使えるラウンジや会議室なども設置されていることが一般的です。借りた後すぐに業務を開始でき、比較的低予算で借りられるという特徴があります。

 

レンタルオフィスは、賃貸オフィスとスペースを借りるという点では同じですが、主に契約形態・費用・スペースの点で異なります。賃貸オフィスは2年程度ごとの契約が必要であるのに対し、レンタルオフィスは1週間など短期間からの利用が可能です。

 

またレンタルオフィスの入居時には敷金や礼金、仲介手数料はかからず、入会金を支払います。初期費用を抑えたいなら、レンタルオフィスを検討すると良いでしょう。

 

シェアオフィス

 

シェアオフィスは、一つの空間を複数の企業や個人と共有するオフィスです。個室のワークスペースや会議室が用意されていることもありますが、基本的にはフリーアドレスであり、自由に席を選んで利用します。レンタルオフィスの専用ワークスペースがない形式と考えると分かりやすいでしょう。

 

基本的に、シェアオフィスを借りるのに仲介手数料は発生しません。しかし賃貸オフィスと同じく、毎月の賃料と入居時の敷金(賃料の1カ月分程度が目安)を支払うことが一般的です。

 

なお複数の企業と作業スペースを共有するオフィス形態のうち、利用者同士でコミュニケーションを取り合えることや、利用者のコミュニティを重視したサービスをコワーキングスペースといいます。基本的に、コワーキングスペースにも占有スペースはありません。社内外問わず、交流を活発化させたい企業に向いています。

 

バーチャルオフィス

 

バーチャルオフィスは、物理的なオフィスを持たず、住所のみを貸し出すサービスです。借りた住所を利用して法人登記ができるため、法人名義での郵便物の受け取りや銀行口座の開設も可能となります。

 

バーチャルオフィスを利用する際は、実際に作業するスペースを別で用意しなければなりません。賃貸オフィスと比べて月額の費用も抑えられる傾向にあるため、自宅で作業をしており住所を公開したくない場合や、企業としての信頼度を向上したい場合などに検討すると良いでしょう。

 

サテライトオフィス

 

サテライトオフィスは、企業の本拠地から離れたところに設けられたオフィスです。業務を遂行するに当たり最低限の機能を保っているのがサテライトオフィスであり、支社ほどの組織や機能は有していないことが一般的です。本社から距離がある従業員の住宅や取引先の近くに設ければ、通勤時間や移動にかかるストレスを軽減できるメリットがあります。

 

セットアップオフィス

 

セットアップオフィスは、内装工事を必要としないオフィスです。すでに内装が出来上がった状態で借りられるため、内装にかかる費用と期間を大幅にカットできます。

 

設備が整っている点ではレンタルオフィスと同様ですが、セットアップオフィスを借りるためには、敷金や仲介手数料が発生するケースがあります。初期費用をかけてでも、すぐにおしゃれなオフィスを借りたいといった場合に好適です。

 

インキュベーションオフィス

 

インキュベーションオフィスは、主に都道府県や市町村などの公的機関が運営または委託するオフィスです。経営のプロが常駐し、入居した企業は経営のノウハウをはじめ、資金計画や人材紹介など複数のアドバイスを受けられる点が特徴です。通常のオフィスと比べて賃料を抑えられる上、インターネット回線やOA機器などの業務に必要な設備も一通り備わっているため、これから本格的に事業をスタートさせるスタートアップ企業のオフィスに適しています。

 

賃貸オフィスの探し方・流れ

 

賃貸オフィスを探す際は、以下の4つの流れに沿って進めていきましょう。

 

● 目的・条件の明確化

● 物件探し

● 現地視察・内見

● 契約

 

それぞれの工程に、業務の質や企業イメージを左右するポイントがあります。実際に物件探しをする前に、詳しい内容をチェックしておきましょう。

 

目的・条件の明確化

 

オフィスを探す上で、まず確認したいのがオフィスの条件と目的です。目的が不明瞭のまま進めてしまうと、いざ入居した際に、人数のわりに作業スペースが狭い、駅から遠くて不便といった不具合が生じかねません。

 

新しくオフィスを借りる目的としては、以下のようなものが代表的です。

 

● 起業のため

● 従業員の増加による移転

● 毎月のコスト削減

● 利便性の向上

● ブランドイメージの向上

 

これらの目的を前提に、オフィスの条件を加えていきましょう。オフィス探しで明らかにしておきたい主な条件は以下の通りです。

 

● エリア(立地)

● 面積

● 予算

● 内装や設備

 

上記のうち、特に力を入れたいのがエリア決めです。エリアにはそれぞれ特性があり、事業を成功へと導くためにはその特性をうまく利用することも大切です。エリアに条件を加えずにいると、探す範囲が広がり情報収集が困難になるため、希望する最寄り駅を2〜3程度考えておくことをおすすめします。

 

エリアにはオフィス街として名の知れたところもあれば、そうでないところもあるでしょう。もしそれなりに知名度があるエリアなら、顧客や取引先から「一等地にオフィスを構える企業」といった評価を獲得できます。

 

また同業種が集まるエリアであれば、打ち合わせや発注から納品までの時間を短縮できて効率的です。反対に、業種によっては同業種が少ないエリアの方が優位に立てる場合もあります。

 

利便性など従業員の通勤にかかるストレス、予算との兼ね合いも加味しながら、慎重にエリア選びを行いましょう。

 

物件探し

 

オフィスを構える目的と条件が明確化されたら、次は物件を探していきます。物件の探し方としては、主に以下の5パターンがあります。

 

● ポータルサイトで条件検索

● 不動産会社からの紹介

● 知人や取引先からの紹介

● 自治体からの紹介

● 開業支援サービスの利用

 

インターネットで賃貸物件を扱うポータルサイトを閲覧したり、不動産会社のサイトを見たりといった方法が一般的ですが、他にも方法はあります。それぞれのリサーチ方法を詳しくチェックしていきましょう。

 

不動産のポータルサイトで条件検索

 

代表的な探し方が、不動産のポータルサイトを利用する方法です。ポータルサイトには数多くの賃貸物件の情報が集約されており、エリアや面積、賃料などを入力すれば、条件に合った物件を提示してくれます。インターネットに接続できるパソコンやスマートフォンさえあれば情報を得られるため、不動産会社に足を運べないときにも利用可能です。

 

なおポータルサイトごとに扱う物件は異なります。複数のサイトを見比べてみると、希望の物件に辿り着きやすくなるでしょう。また条件に合った物件が掲載されると通知が来る設定にできるサービスも便利です。

 

不動産会社からの紹介

 

ポータルサイトに次いで代表的なのが、不動産会社に仲介してもらう方法です。希望のエリア内にある不動産会社に相談すれば、条件に合ったオフィス物件を提案してくれます。特に地域密着型の不動産会社であれば、地域の特性を知り尽くしているため物件の周辺環境にも詳しく、より失敗の少ない物件選びにつながるでしょう。ポータルサイトやホームページには載せていない、非公開の物件を抱えている不動産会社も少なくありません。

 

なお不動産会社経由で物件を探すときは、ポータルサイト同様に複数社回ってから契約をする方が良いでしょう。同じ条件・同じ物件でも、仲介手数料をはじめとする初期費用はそれぞれ変わってきます。根気強く巡ることで、よりお得にオフィス物件を借りられるでしょう。

 

知人や取引先からの紹介

 

エリアをよく知る知人やつながりのある取引先など、他者から紹介を受ける方法もあります。信頼を置ける相手であるほど、より良い条件のオフィスを紹介してもらえる可能性が高まるでしょう。紹介を受けたい場合は、事前にオフィスの開設予定日や条件をシェアしておくとスムーズです。

 

利便性や従業員の快適性を考慮し、エリアで実際に働く人の声を聞いた上で決めたいといった方は検討してみてください。

 

公的機関からの紹介

 

エリア内の公的機関から紹介してもらうのも一つの手です。地域の経済活性化を目的とする自治体や商工会議所では、起業支援のために、インキュベーションオフィスを運営していたり、オフィス物件を低費用で賃借できるようサポートしていたりするところもあります。

 

費用を抑えながら起業したい、オフィス物件の契約だけでなく経営のアドバイスももらいたいなどの希望があるケースにおすすめです。

 

開業支援サービスの利用

 

開業支援サービスを通じ、物件を探してもらう方法もあります。開業支援サービスとは、その名の通り開業をサポートするサービスです。オフィス物件のエリア選定はもちろん、資金調達の支援や各種手続きなど、開業に関わるあらゆる工程をサポートしてもらえます。開業時の忙しいときに、賃貸契約をはじめとした煩雑な手続きを適切にサポートしてもらえるのは心強いでしょう。

 

開業にまつわる手続きをお任せしたい、手間をかけずに事業を軌道に乗せたいといった方に向く方法です。

 

現地視察・内見

 

希望条件とマッチする賃貸オフィスと出会えたら、不動産業者や各機関を通じて現地視察および内見を行います。オフィス物件は住宅物件と比べて、物件ごとに設備や仕様、環境などが大きく異なります。本当に条件を満たしているかどうか、細部までのチェックが欠かせません。

 

現地視察・内見を行う上で、特に気にかけたいポイントは以下の通りです。

 

● コンセントの位置と数

● トイレの位置と数

● セキュリティ設備の有無

● 駐車場の数

● 治安や同業者の有無など周辺環境

 

OA機器を多く設置する企業は、内見の際にコンセントの位置と数を確認しましょう。所有しているOA機器に対し、差し込み口の数が足りていなければ、追加の電気工事が必要なケースもあります。

 

またコンセントの位置も、作業の質を左右する要素の一つです。中にはコピー機やシュレッダーなど、消費電力が大きなOA機器に対応していないコンセントもあります。

 

賃貸オフィスの内部だけでなく、周辺の環境にも目を光らせなければなりません。飲み屋街・歓楽街が近く、治安が悪いと顧客や取引先からの企業イメージダウンにつながりやすくなります。また近隣に同業者が多過ぎると、売上に悪影響が及ぶ可能性もあるため要注意です。

 

契約

 

現地視察・内見で問題がなければ、契約へと進みます。不動産会社を通じて賃貸契約を交わす際は、入居審査をクリアしなければなりません。

 

一般的に、審査・契約の際には以下の書類の提出が求められます。

 

● 入居申込書

● 決算報告書

● 保証申込書

● 登記簿謄本の写し

● 会社概要が載った書類

● 口座残高の写し

● 印鑑証明書

 

状況によっては連帯保証人の身分証明書や収入証明書、印鑑証明書の提出が必要なケースもあります。提出書類の中には「発行から〇カ月」といった期限が設けられているものもあるため、事前に確認の上、準備しておきましょう。

 

無事審査が通ったら、晴れて契約完了です。契約には各書類への押印が必要なため、自社のゴム印も用意しておきましょう。

 

賃貸オフィスの探し方のコツ

 

希望の賃貸オフィスは、ただやみくもに探しても見つかりません。そこで以下では、賃貸オフィスを探す上でのコツを3つお伝えします。

 

<h3>余裕を持ったスケジュールで探す</h3>

 

賃貸オフィスの探し方のコツとして、まず挙げられるのがスケジュールに余裕を持って探すことです。業務効率や従業員の満足度に関わるオフィス物件は、慎重に選ばなければなりません。条件を絞るのにも条件を満たす物件を探すのにも、それ相応の時間がかかります。

 

もし物件探しの時間が十分に取れなければ、条件を満たしていない部分があっても妥協が必要になり、後々の移転につながる可能性もあります。賃貸契約を進める中で予想以上に審査に時間を取られるケースも見越し、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。

 

企業の成長を見越した探し方をする

 

物件選びでは、企業の成長を十分に見越すことも大切です。事業が軌道に乗り従業員を増員すれば、必要なスペースも増えていきます。増員を見込まずに物件を選んでしまうと、後々スペースが不足する事態に陥りかねません。

 

事業拡大を見据えている場合はもちろん、基本的には将来性を考慮した物件を選ぶことが大切です。現状、大規模なスペースを借りる余裕はないという場合、近隣や同ビル内に広めの移転先があるところを選んでおくと良いです。

 

オフィス物件のプロに相談する

 

エリア選びに失敗したくない、オフィス用の賃貸物件を扱う不動産会社が近くにないといった場合、オフィス物件を専門とするプロフェッショナルに相談するのも一案です。全ての不動産会社がオフィス物件を貸し出しているわけではなく、十分な知識やノウハウがあるとも限りません。オフィス物件に詳しい仲介業者であれば、利便性やブランドイメージなども考慮した物件選びをサポートしてくれるでしょう。

 

関西エリアの賃貸オフィス探しなら【オフィス賃貸の総合窓口】

 

オフィス物件にはさまざまな種類があります。賃貸オフィスを探す際は、自社の目的や条件を明確化した上で、物件探し、現地視察・内見、契約の流れに沿って進めていきましょう。希望のオフィスを見つけるためには、余裕を持ったスケジュールで、企業の成長を見越した物件選びをすることが大切です。またオフィス物件のプロに相談するのも良いでしょう。

 

関西でオフィス物件のプロに相談したいなら、株式会社エステートエージェンシーが運営する「オフィス賃貸の総合窓口」がおすすめです。大阪を中心とする、関西エリアの主要なオフィス物件を網羅しており、累計契約件数は2,000件以上にのぼります。物件の内覧手配から条件交渉、レイアウト設計・OA機器の設置、アフターフォローまで対応可能です。業務に必要な設備がそろったレンタルオフィスも取り扱っているため、オフィス探しにご不安な点がある方はぜひご相談ください。

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