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2026.8.24
不動産豆知識
安藤

オフィスの一人当たりの面積の目安は? 適切な算出方法や狭い場合の対策も解説

オフィスを新設・移転する際に、従業員一人当たりの面積をどの程度確保するべきか判断に迷うこともあるでしょう。面積が狭過ぎると、オフィス内での移動が不便になったり、生産性の低下につながったりしてしまうかもしれません。一方で、必要以上に広いオフィスを借りると、賃料や光熱費などの負担が大きくなってしまいます。

 

本記事では、オフィスの一人当たりの面積の目安や算出方法、広さごとのオフィス環境の違いについて解説します。自社に適したオフィスの広さを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

 

【この記事で分かること】

 

● オフィスの一人当たりの面積は、会議室や通路なども含めて2~4坪程度が一般的な目安

● 適切なオフィス面積は、従業員数だけではなく、出社率や必要な設備、将来の人員計画も踏まえて算出することが重要

● オフィスが狭い場合は、テレワークやフリーアドレスの導入、レイアウトの見直しなどを検討する

 

オフィスの一人当たりの面積の目安

 

オフィスの一人当たりの面積は、一般的に2~4坪(約6.6~13.2㎡)程度が目安とされています。これは執務スペースだけではなく、会議室やエントランス、通路、休憩スペースなども含めた面積です。

 

ただし、適切な面積は業務内容や働き方によって異なります。テレワークや外出で不在になる従業員がどれくらいいるのか、来客がどれくらいあるのかといった条件により求められる面積は変わるでしょう。

 

適切なオフィスの面積の算出方法

 

では、実際にオフィスに必要な面積を算出してみましょう。ここでは、簡易的に算出する方法と、想定されるレイアウトから算出する方法の2通りを紹介します。

 

簡易的に算出する方法

 

オフィス全体の必要な面積を簡易的に算出するには、一人当たり確保したい面積に従業員数を掛けます。一人当たりの面積は、先述したように2~4坪が目安です。

 

必要なオフィス面積 = 一人当たりの面積 × 従業員数

 

例えば、従業員30人が勤務するオフィスで一人当たり3坪を確保する場合、オフィス全体では約90坪(約297㎡)が必要です。コンパクトにまとめたいか、ゆとりを持たせたいかによって、一人当たりの面積を調整してみてください。

 

想定されるレイアウトから算出する方法

 

より実態に合った面積を求める場合は、想定されるオフィスのレイアウトの各スペースの面積を個別に算出してから、それらを合計します。以下で説明する3ステップで進めましょう。

 

<h4>1. スペースをリストアップする</h4>

 

まずは、オフィスに設けたいスペースをリストアップしましょう。

 

● 執務スペース

● 会議室(4名用 × 1、8名用 × 1)

● エントランス

● 休憩スペース

● サーバールーム

 

従業員数や業務内容に応じて、会議室の数・広さの調整や他のスペースの追加も検討してください。

 

2. 各スペースの面積を算出する

 

次に各スペースの面積を算出していきます。

 

執務スペースの算出では、厚生労働省が定める事務所衛生基準規則を参考にするとよいでしょう。この規則では「労働者を常時就業させる室」について、設備が占める容積や床面から4mを超える高さの空間を除き、労働者一人当たり10㎥以上の気積を確保することが定められています(※)。

 

気積とは、室内の床面積に高さを掛けた容積のことです。仮に天井高を2.5mとして床面積に換算すると、一人当たり約4㎡、坪数では約1.2坪となります。実際の天井高に合わせて調整が必要ですが、最低限この基準は満たさなければなりません。

 

会議室の面積は1人当たり2~3㎡が目安です。4名用であれば12㎡、8名用であれば24㎡が目安となるでしょう。

 

※参考:e-Gov 法令検索.「事務所衛生基準規則」.”第二条”.https://laws.e-gov.go.jp/law/347M50002000043#Mp-Ch_2-At_2 ,(2022-12-01).

 

3. オフィス全体の面積を算出する

 

各スペースの面積を合算し、オフィス全体の面積を算出しましょう。ここでは、従業員数30名として概算をします。なお、執務スペースの面積は最低限の基準よりも余裕を持たせ、一人当たり6㎡とします。

 

● 執務スペース:180㎡

● 会議室(4名用):12㎡

● 会議室(8名用):24㎡

● エントランス:12㎡

● 休憩スペース:24㎡

● サーバールーム:12㎡

 

以上を合計すると、オフィス全体の面積の目安は約264㎡だと概算できます。

 

一人当たりの面積ごとのオフィス環境の違い

 

一人当たりの面積によって、オフィスの環境には違いが出ます。面積が狭い場合は、必要最低限の機能を優先しなければなりません。一方で、面積に余裕がある場合は、従業員の働き方に合わせて多様なスペースを設けられるでしょう。

 

ここでは、一人当たりの面積ごとのオフィス環境の違いについて見ていきます。

 

一人当たり2坪以下の場合

 

一人当たり2坪以下の場合は、執務スペースや通路に十分な余裕を確保しにくく、従業員が窮屈に感じる可能性があります。先述した法令上求められる最低限の気積に近づく場合もあるため、レイアウトを慎重に検討しなければなりません。

 

レイアウトを考える際は、デスクやいす、複合機など、業務に欠かせない設備を優先して配置する必要があります。専用の会議室や広い休憩スペースを設けることは難しいため、一つの空間を複数の用途に使う工夫が求められるでしょう。

 

例えば、執務スペースの一角をパーテーションで区切り、打ち合わせや休憩にも利用できるようにする方法が考えられます。

 

一人当たり3~4坪の場合

 

一人当たり3~4坪を確保できる場合は、執務スペースにある程度ゆとりを持たせながら、会議室や休憩スペースも配置できます。一般的なデスクワークを行うオフィスでは、快適性とコストのバランスを取りやすい広さといえるでしょう。

 

Web会議用の個室や集中ブース、カジュアルな打ち合わせスペースなど、働き方に合わせた設備も取り入れやすくなります。

 

一人当たり5坪以上の場合

 

一人当たり5坪以上の面積がある場合は、執務スペースに余裕を持たせておくことができ、事業拡大に伴う人員増加にも対応できるでしょう。

 

また業務に必須のスペースだけではなく、フィットネスルームや社内カフェ、仮眠室といった従業員のエンゲージメントを高める設備の導入も視野に入ります。

 

ただし、必要以上に広いオフィスは、賃料や光熱費といったランニングコストの増加につながります。各スペースの目的を明確にし、将来の増員計画も踏まえてオフィスの面積を検討することが大切です。

 

一人当たりのオフィス面積が狭い場合の対策

 

現状、十分なオフィスの面積を確保できていない場合はどうすればよいのでしょうか。ここでは、具体的な対策を4つ取り上げます。

 

ペーパーレス化を進めて収納スペースを削減する

 

紙の書類を電子化すれば、キャビネットや書類棚などの収納設備を減らせます。収納に使っていた場所をデスクや通路に充てられるため、より執務スペースに余裕を持たせられるでしょう。

 

まずは、会議資料や社内用の申請書、マニュアルなどの電子化を進めるとよいでしょう。一方、法令上の保存義務がある書類や、紙の原本を残す必要がある契約書などは、保管場所を残しておく必要があります。使用頻度の低い書類については、外部の倉庫などを活用するのも一つの方法です。

 

テレワークやフレックスタイム制を活用する

 

レイアウトを変えずにオフィスのスペースに余裕を持たせるには、同じ時間帯に出社する従業員数を抑えるという方法もあります。テレワークを導入し、自宅やサテライトオフィスで勤務できる環境を整えれば、一人当たりのオフィスの面積が増えます。

 

部署や従業員ごとに出社日を分ける方法もおすすめです。例えば、チーム単位で出社する曜日を設定すれば、全体の出社人数を抑えつつ、チームの対面での打ち合わせや情報共有の機会はしっかりと確保できます。

 

またフレックスタイム制を活用し、始業・終業時刻を分散させることも一つの方法です。従業員それぞれが働く時間を決めることで、日中のコアタイム以外の時間帯の混雑緩和が期待できます。

 

フリーアドレスを導入して座席数を見直す

 

テレワークやフレックスタイム制と併せて検討したいのが、フリーアドレスです。

 

現状、従業員全員に固定席を割り当てている場合は、フリーアドレスの導入によって座席数を減らせる可能性があります。フリーアドレスとは、個人専用の席を設けず、出社した従業員が空いている席を選んで利用する方法です。

 

特にテレワークや外回り、出張などが多い会社では、固定席を設けていても、日常的に使用されない座席が生じる場合があります。実際の出社人数に合わせて座席数を削減すれば、空席だった面積分のゆとりが生まれるでしょう。

 

ただし、単に座席数を削減するだけでは、出社が集中した日に席が足りなくなる恐れがあります。フリーアドレスの導入に当たっては、曜日や時期ごとの出社率を調査し、同時に出社する最大人数を把握することが大切です。

 

また部署ごとに業務内容が異なる場合は、全社一律でフリーアドレスにする必要はありません。固定席が必要な部署は残し、それ以外の部署だけに導入するなど、自社の働き方に合わせた運用を考えてみましょう。

 

オフィスのレイアウトを見直す

 

収納設備や座席数、働き方を見直しても狭さを解消できない場合は、オフィスのレイアウトを見直してみましょう。デスクや設備、収納棚などの配置を変えることで、同じ面積でも執務スペースや通路を広く確保できる可能性があります。

 

例えば、使用頻度の低い設備を執務スペースの外に移す、収納棚を壁際に集約するといった方法が考えられます。部署間の移動や会議室の利用状況も確認し、従業員が頻繁に行き来する場所には十分な通路幅を確保することも大切です。

 

まとめ

 

オフィスの一人当たりの面積は、一般的に2~4坪程度が目安です。オフィスが狭過ぎると、従業員のストレスが増加し、業務効率やモチベーションの低下につながる恐れがあります。一方で、必要以上に広いオフィスを借りると、賃料や光熱費などが大きな負担になってしまうかもしれません。

 

適切な広さは従業員数や業務内容により異なります。必要に応じて実際の出社率や設備の利用状況を確認の上、自社に適したオフィスの面積を検討しましょう。

 

なお、現在のオフィスでは一人当たりの面積を十分に確保できない場合は、オフィスの移転も視野に入れるとよいでしょう。「オフィス賃貸の総合窓口」では、東京・大阪を中心に数多くの賃貸オフィス物件を取り扱っています。希望条件に合った物件を2名体制でご案内していますので、お気軽にご相談ください。

 

【参考URL】

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監修者 安藤 雅規
監修者
安藤 雅規
株式会社エステートエージェンシー 代表
株式会社EAコンサルティング代表
宅地建物取引士

不動産業界歴20年以上。累計500社以上のオフィス移転・賃貸契約を支援。「経営者目線で失敗しないオフィス選び」をテーマに、本記事の専門性と正確性を監修しています。

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