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2026.10.5
不動産豆知識
安藤

オフィスを縮小移転するメリット・デメリットとは? 適切な面積や成功のポイントも解説

事業規模の縮小や働き方の変化により、オフィスのスペースを十分に活用できていない企業もあるかもしれません。使われていないスペースが多い状態では、その分の賃料や光熱費などが余計な負担になる可能性があります。こうした課題を解消する方法の一つが、現在よりも小規模なオフィスへ移る「縮小移転」です。

 

本記事では、オフィスの縮小移転のメリットやデメリット、適切な面積の考え方について解説します。オフィスの環境や維持コストを見直す際の参考にしてください。

 

【この記事で分かること】

 

● オフィスの縮小移転とは、現在よりも小規模な物件や区画へ移ること

● 縮小移転により、賃料や光熱費などの固定費を削減できる可能性がある

● 面積を抑えることで、同じ予算でも立地や設備の条件を高められる場合がある

 

オフィスの縮小移転が検討される背景

 

一般的にオフィス移転というと、事業拡大に伴ってより広い物件へ移ることをイメージするかもしれません。一方で、現在よりも小規模なオフィスへの移転を検討する企業も少なからず見られます。その背景には、業績の悪化や事業規模の縮小だけではなく、近年の働き方の変化もあります。

 

例えば、テレワークやハイブリッドワークの普及により、従業員が毎日出社することを前提としない企業も見られるようになりました。出社人数が減れば、全従業員分の固定席や広い会議室を維持する必要はなくなります。そこで、実際の出社人数に合った広さのオフィスへ縮小移転することが選択肢の一つとなっているのです。

 

オフィスを縮小移転するメリット

 

オフィスを縮小移転すると毎月のコストを抑えられる可能性がある他、移転先の選び方によっては立地や設備を改善できる可能性があります。

 

ここではオフィスを縮小移転する主なメリットを紹介します。

 

オフィスの維持費を削減できる

 

同程度の条件であれば、面積が小さい物件ほど賃料や共益費も抑えられるのが一般的です。そのため、オフィスを縮小移転することで、毎月の固定費を削減できる可能性があります。

 

またオフィスの面積が小さくなれば、照明や空調などにかかる電気代の削減も期待できます。清掃する範囲も狭くなるため、その分の時間や手間、委託費用も抑えられるでしょう。

 

さらに、縮小移転を機に設備や備品の数量を見直すことも可能です。デスクや棚などをリースしている場合は、必要な数量に絞ることでリース費用の削減につながります。

 

立地や設備の条件を見直せる

 

オフィスを縮小移転することで、立地や設備の条件を見直すこともできます。賃料などの削減が最優先事項でなければ、面積を小さくする代わりにより坪単価の高い物件へ移転するのも選択肢の一つです。

 

例えば、駅から近いオフィスへ移転すれば、従業員の通勤の負担を軽減できる他、取引先や採用候補者も訪問しやすくなります。営業・採用活動を進める上で、立地の良さがプラスに働く可能性もあるでしょう。また立地だけではなく、通信環境や空調、セキュリティといった設備面の条件も見直せます。

 

物件選び次第で、より働きやすいオフィス環境を整えられる点も縮小移転のメリットです。

 

オフィスを縮小移転するデメリット

 

オフィスの縮小移転には、固定費を削減できる可能性があるといったメリットがある一方で、従業員の働きやすさや将来の事業計画に悪影響が出る可能性もあります。

 

ここでは、オフィスを縮小移転する主なデメリットを紹介します。

 

従業員の不満につながる可能性がある

 

オフィスの面積が狭くなることで、従業員が窮屈さや働きにくさを感じる場合があります。例えば、座席の間隔が狭くなったり、会議室や休憩スペースが不足したりすると、日々の業務に不便を感じやすくなるでしょう。

 

また収納スペースが減ることで、私物や書類の置き場所に困るケースも考えられます。フリーアドレスを導入する場合は、固定席がなくなること自体にストレスを感じる従業員もいるかもしれません。

 

さらに、縮小移転の意図が十分に伝わっていないと「経営状況が悪化しているのではないか」「今後、待遇面も悪くなるのではないか」と不安を抱かれる可能性もあります。

 

将来の人員増加に対応しにくくなる

 

現在の従業員数や出社人数に合わせてオフィスを縮小し過ぎると、将来的に人員が増えた際にスペースが足りなくなる可能性があります。執務席だけではなく、会議室や収納スペースなども不足するかもしれません。

 

従業員数に変化がなくても、働き方によって必要な広さが変わることも考えられます。例えば、テレワーク中心から出社中心の働き方へ切り替えれば、それまでより多くの座席や会議室が必要になるでしょう。

 

縮小後のオフィスで対応できなくなった場合は、増床や再移転を検討しなければなりません。

 

移転時にまとまった費用がかかる

 

オフィスを縮小すれば、賃料などの毎月の固定費を抑えられる可能性がある一方で、移転する際にはまとまった費用が発生する点に注意が必要です。

 

主な費用としては、以下のようなものが挙げられます。

 

● 新オフィスの敷金や礼金

● 契約時の仲介手数料

● 内装工事や電気・通信設備の整備費用

● デスクや棚の購入・運搬費用

● 旧オフィスの原状回復費用

● 不要なデスクや棚の処分費用

● 引っ越し業者への依頼費用

 

また新旧オフィスの契約期間が重なる場合は、一定期間にわたって双方の賃料を負担する必要があります。

 

このように、縮小移転は長期的なコスト削減が期待できる一方、移転時には相応の初期費用がかかります。検討する際は、毎月どの程度のコストを削減できるのかを算出し、移転費用を何年程度で回収できるかまで確認しておくことが大切です。

 

オフィスの縮小移転を成功させるポイント

 

オフィスの縮小移転では、単に面積の狭い物件へ移ればよいわけではありません。移転後の使いやすさや業務への影響も考慮しながら計画を立てることが大切です。

 

ここでは、オフィスの縮小移転を成功させるために押さえておきたいポイントを紹介します。

 

縮小移転の目的を明確にする

 

まずは、なぜオフィスを縮小移転するのか、目的を明確にしておきましょう。賃料や光熱費などの固定費を削減したいのか、立地や設備などのオフィス環境を見直したいのかによって、物件選びで重視すべき条件は異なります。

 

例えば、コスト削減を目的とするのであれば、賃料や共益費を重視して物件を選ぶことになるでしょう。一方、オフィス環境の見直しを優先するのであれば、駅からの距離や周辺環境、設備の充実度などを比較することになります。

 

「固定費を〇〇%削減」「社内アンケートで移転後の満足度〇〇%以上」など、可能であれば具体的な目標まで落とし込んでおくと、物件選びの一つの指標になるでしょう。

 

従業員の意見を取り入れる

 

縮小移転では従業員の働く環境が大きく変わるため、計画を進める際には現場の意見を取り入れることが大切です。アンケートやヒアリングを行い、現在のオフィスで使いやすい点や不便な点、座席・会議室・収納スペースなどの利用状況を確認しておくとよいでしょう。

 

特に縮小に伴ってフリーアドレスを導入する場合は、出社頻度や部署ごとの働き方を把握しておく必要があります。部署によって必要な設備やスペースが異なることもあるため、一部の従業員だけではなく、できるだけ幅広く意見を集めることが重要です。

 

ただし、集めた要望を全て反映できるとは限りません。移転の目的や予算を踏まえて優先順位を付け、座席や会議室を減らす場合は、その理由や移転後の運用方法も早めに共有しておくことが大切です。移転後も利用状況や従業員の意見を確認しながら、必要に応じて運用方法を見直すとよいでしょう。

 

余裕を持ったスケジュールを立てる

 

オフィス移転には、物件探しから旧オフィスの退去まで多くの工程があるため、余裕を持ってスケジュールを組むことが大切です。まずは現在のオフィスの賃貸借契約を確認し、いつまでに解約を申し出る必要があるのかを把握しておきましょう。オフィス物件では、退去の3~6カ月前までに解約予告を求められるのが一般的です。

 

候補となる物件を絞り込んだ後も、入居審査や契約、内装工事などにある程度の期間がかかります。時期によっては希望する工事業者の日程を確保しにくいこともあるため、早めに手配することが重要です。

 

また書類の整理や不要な備品の選別など、早めに取りかかれる作業から進めておけば、移転直前の負担も軽減できるでしょう。

 

オフィスを縮小移転するときの適切な面積の考え方

 

一般的にオフィスの一人当たりの面積は、会議室やエントランスなどの共用スペースを含めて2~4坪程度が目安とされています。従業員ごとに固定席を設ける場合は「従業員数 × 2~4坪」を一つの基準として、必要なオフィス面積を検討するとよいでしょう。

 

一方、フリーアドレスを導入する場合は、固定席の場合よりも座席数を減らせる可能性があります。テレワークや外出などで一定数の従業員が不在になるのであれば、必ずしも全従業員分の座席を用意する必要はありません。

 

ただし、ぎりぎりまで縮小してしまうと出社人数が多い日に座席が足りず、業務に支障が出る恐れがあります。将来的な採用による従業員数の増加や出社ルールの変更も考慮し、ある程度余裕を持たせて必要な面積を決めることが大切です。

 

まとめ

 

オフィスを縮小移転することで、賃料や光熱費などの固定費を削減できる可能性があります。また面積を抑える代わりに立地や設備の条件を高めるなど、オフィス環境を見直すきっかけにもなるでしょう。

 

一方で、面積を縮小し過ぎると、座席や会議室などが不足して従業員の働きにくさにつながる恐れがあります。将来的に人員が増えた場合に対応しにくくなる点にも注意が必要です。

 

縮小移転を成功させるには、まず移転の目的を明確にすることが大切です。その上で、従業員の意見や実際の出社状況を踏まえ、必要な座席数や会議室、収納スペースなどを検討するとよいでしょう。

 

大阪・東京でオフィスの移転をお考えの際は、ぜひ「オフィス賃貸の総合窓口」までご相談ください。希望条件に合った物件をご紹介する他、内装業者の手配も承っています。まずはお気軽にお問い合わせください。

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監修者 安藤 雅規
監修者
安藤 雅規
株式会社エステートエージェンシー 代表
株式会社EAコンサルティング代表
宅地建物取引士

不動産業界歴20年以上。累計500社以上のオフィス移転・賃貸契約を支援。「経営者目線で失敗しないオフィス選び」をテーマに、本記事の専門性と正確性を監修しています。

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